企業の人材育成・雇用Manpower training
みなさんも、学生時代には多少アルバイトはしていたと思います。代表的なものは、コンビニや飲食店などでしょう。そういった職場では、パートさんがいらっしゃったり、本社の社員さんがお店に来て指導したりしていたと思います。 いったい、正社員、契約社員、派遣社員、パート・アルバイトとはどういうことなのか、どのような違いがあるのか、それぞれ昇進できるのか、日本でお仕事される際の契約形態や昇進ルートについて詳しくご説明します。
ネット上などで求人情報を見る際に、必ず「正社員」、「契約社員」などの言葉を見たことはあると思います。アルバイトでも、実際に就職をして正社員になれたとしても、一般的に雇用主と書面上の契約を交わします。その契約の形態がまず大きく「正規雇用」と「非正規雇用」に分かれています。
「正規雇用」というのは、期間の定めのない、フルタイムの雇用契約を指します。一般的なサラリーマンはこの分類に入るのがほとんどでしょう。正社員は、「正規社員」とも呼ばれ、総合職・一般職関係なくひっくるめて呼ぶことが多いのです。
基本的に、終身雇用制度を前提とし、特段の事情がない限り定年まで働くという契約を指します。これの代わり出向、転勤、異動など企業側からの業務命令は原則拒否できない場合が多いです。
待遇については、基本年功序列で、勤続年数が重視される傾向にありましたが、バブルが崩壊した後からは成果主義の会社も増えてきています。ただしその名残としては多くの会社ではまだ定期昇給の慣習が残っています。
また、社会保険、雇用保険等への加入が義務化されているため、補償の面でも非正規よりは優遇されており、産休・育休なども申請できます。
2016年時点では、正規雇用の割合は62.5%となっており、近年下がりつつあるのは現状ですが、職歴として正社員のほうは圧倒的にステータスが高いです。
また、留学生が就職して就労系の在留資格へ変更する場合、基本雇用形態が正社員であることが求められます。なぜなら、「期間の定めがない」ということが大きく、外国人として日本で安定に生活できるある種保証にもなるからです。
一般的に、期間を定めた雇用契約であり、正社員よりは短い時間で働くことを指します。正社員以外の契約社員、派遣社員、パート・アルバイトはすべてこの分類に入ります。
労働契約にあらかじめ雇用期間が定められており、基本的に3か月、半年もしくは1年程度の期間での有期雇用契約になります。やむを得ない事情がない限り、企業側も解雇できないですし、労働者側からも退職はできないタイプです。ただし、勤務態度や成果などにより、正社員登用となるケースもあります。
正社員同様、社会保険などに参加することが多く、フルタイムでの勤務が求められる場合が多いです。
正社員は基本的に月給制+各種手当+賞与をもらっていますが、契約社員の場合、会社によって月給制、日給制あるいは時給制が採用されていて、給与水準が正社員より低くなります。交通費は支給されるケースがほとんどですが、そのほかの手当、退職金が発生せず、賞与も少ないかないことが多いです。
正社員、契約社員、パート・アルバイト等の雇用形態は、いずれも実際に働く企業と直接雇用契約を結びますが、派遣社員の場合、派遣元会社より紹介された(派遣先)で働きながら、雇用契約は派遣元会社とのものになります。同じ派遣先でのお仕事は、長くても3年は超えてはいけません。
派遣元会社により、雇用保険などに加入できることもあり、有給休暇も取得できる可能性があります。契約満了で派遣先を退社すると次の職を派遣元会社が紹介してくれるケースも多いです。
給与に関してですが時給制がほとんどでしょう。交通費が時給に含まれていることが多く、支給される場合は時給が低くなってしまうことも。他の手当も少ないとされています。また、派遣社員は人員整理の際に不利に遭いやすいので、安定した雇用が望みにくいのはデメリットでしょう。
基本的にシフト制で、正社員や契約社員よりは短い労働時間で働くのが普通です。シフトに関しても希望を聞いてもらうことができ、正社員や契約社員などよりは時間的に自由に働くことができるでしょう。
「パート」、「アルバイト」という呼び方ですが、法律的にそれぞれの定義や区別はなく、一般的にパートは主婦がするもので、アルバイトは他に本業がある人(学生含む)がするものとされています。
時給制、日給制の場合が多く、ボーナスや各種手当が基本的にないです。会社によって交通費は支給される場合があります。このいくつかの契約形態の中、一番収入の低いものとされていますが、深夜勤務や技術性のあるもの(塾講師など)だと時給が高くなるものもあります。
日本の大多数の会社では、以下のような「役職」というものが存在しています。
「代表取締役」、「専務取締役」、「常務取締役」、「本部長」、「部長」、「次長」、「課長」、「係長」、「主任」、「リーダー」など、会社によってあったりなかったり、前後したりしますが、たくさんの階級が定められています。
特に日系の会社では、前述のように昔は勤続年数を一番に評価しており、勤続年数だけで役職が付与されることもありましたが、いま多くの会社では年齢、国籍問わず、昇進の道が用意されています。
職種によって、昇進までの道のりがもちろん違いますが、外国人であることをデメリットだと考えず、結果を作り出していき、上を目指されると良いでしょう。