企業の人材育成・雇用Manpower training
グループディスカッションとは、複数人(多くの場合は4~8人)の参加者がグループになり、実際の仕事場で会いそうな課題について意見交換、議論をし、最終的に解決案か結論を出していくものになります。 協調性、発想力など書類選考や単独面接では見出しにくい能力が見られ、さらに一度に多くの学生を見られるということでこの何年間で実施企業数が飛躍的に増えています。 このページでは、グループディスカッションでの各自の役割、よくあるテーマ、さらに通過率を高めるためのコツ等をご紹介していきます。
前述のように、就活のグループディスカッションでは4~8人がチームとなり取り組むことが多く、その中で進行役、時間管理や書記などの役割は発生しますが、多くの場合この3,4人以外のメンバーは何かの係りがつくことはないかもしれません。それでも、活発な議論ができるようにディスカッションの進行に気を配りながらやっていきましょう。覚えていてほしいのは、同じチームにいるみなさんはチームメイトですが、チームとして成果を出せなかったら全員が落ちることもあり得ます。自分の主張を言い出すのは大丈夫ですが、強く押し付けないようにしましょう。
チームのみんなが短い時間の中で、効率的に意見交換や議論をきちんと進行させるために、グループディスカッションの場ではリーダーを決めるのは一般的です。どちらかというと仕切り役ではなく、チームメンバーが発言しやすくするための環境づくり、また発言しないメンバーへのケアなど、気配りが試されるポジションです。
大事な役割である反面、制限時間内にチームの意見がうまくまとめることができず、あるいは無理やりに結論に結びつかせようとして、マイナスな評価を招くことも多いです。
リーダー役と同じく、どのチームにも存在が欠かせないタイムキーパー。いわゆる議論が盛り上がっている中で冷静に時間を確認し、チームメンバーに知らせる役割を担います。加えて、もちろんしっかり議論もしないといけないので少し難易度の高いポジションでもあります。
時間配分を最初でみんなで決めるのもありですが、決めた予定をなかなか守らせることができなかったら、マイナスとなってしまいますので、タイムキーパー引き受けた場合必ずよく時計を見て、時間にオーバーしないようにリマインドをかけていきましょう。
4~8人もいるチームで、意見交換が頻繁に行われるので、すべてを記憶することはできません。発表された意見の要点を効率よくメモ取る役割の重要性がうかがえます。人数の多いチームでは1人ではなく2人を任命する場合もあるそうです。
グループディスカッションの初心者であれば、積極的に書記を担当してチームに貢献しながら、みなさんの動きをみて勉強し、自分の意見も適宜いうようにしましょう。
書記としては、記録をするだけになってしまい、自分の意見を言えなかったり、それをまとめようとするときにうまく共有できていなかったりする失敗もありますので気を付けましょう。
グループディスカッションは多くの企業では、30~45分で行われることが多いです。ここで長いなと思っていても、実際その場にいると時間がとても早く感じてしまいます。時間内に納得のいく結論を出すためにきちんと時間配分を決めなければなりません。ここでは、30分、発表なしの場合の時間配分例をお見せします。
①自己紹介、役割決め(5分)
②時間配分決め(2分)
③意見交換、議論(15分)
④意見整理、まとめ(8分)
こうしてみれば簡単だなと思うかもしれませんが、実際にこの通りに実行するためにはチーム一人ひとりの努力が欠かせません。チームに良い働きができるようにがんばりましょう。
グループディスカッションと一言を言っても、いくつかパターンがあります。パターン別に分けて、よく出てくるパターンをご紹介していきますね。
抽象なテーマが与えられ、それについて自由に話し合っていくスタイルです。専門的な難しいテーマよりも、下記のようなみんなで意見を出せそうな一般的なテーマは出題されることが多いです。
・女性が活躍する社会にするためには何が必要?
・「ホワイト企業」ってどんな企業?
・10年後のIT業界はどうなっている?
あるテーマに対して賛成と反対でグループに分かれ、それぞれの意見をぶつけ合う形式です。場合によって、参加するグループを自分ではなく面接官(人事)が決めることもあるそうです。
・学歴は必要か不要か
・中小企業と大手企業はどちらがいいのか
・仕事の場ではスピード重視?質重視?
企業内で勤務する際に発生しそうなシチュエーションや、社会現象など下記のようなテーマについて解決法、やりかたなどをディスカッションを通じて導くことが記載されています。
・コンビニの売り上げを倍増させるための施策を考えよ
・残業時間を減らすための方法を考えよ
・アルバイトを採用するためのPR法を考えよ
同じ「グループディスカッション」といっても、前述の分類によって対応の仕方がだいぶ違ってきます。多くの留学生が苦労しているグループディスカッションで気を付けるべきポイントを紹介していきたいと思います。
この型のグループディスカッションでは、自由に意見を出せる反面、抽象的なテーマが与えられることが多く、議論していく途中で話がそれてしまう可能性が高いのです。
また、同じチームにいるメンバーでも、いままでいた環境などによって価値観や考え方が違ってくるので、議論を始める前に、「誰の角度に立って考えるのか」と軸を決めることが大事です。軸をしっかりすり合わせて、みんなで共有認識ができていれば、話し合いも順調に進めていけることでしょう。
このタイプでは、真っ二つ意見が異なるグループに分けられるので、ディベートの進行につれて感情的になってしまったり、自分の出張を強く押し付けてしまったりすることが多く見られます。
勝つことももちろん重要ですが、勝つために出張することばかりに集中すると自己中心的という評価を受ける可能性が高くなってしまいますので注意しましょう。
相手の意見をきちんと耳を傾き、しっかり受け止めてから対応し、同じグループのメンバーに何かあったら忘れずにフォローをするようにしましょう。
その名の通り、課題を解決することが最終的な目的になるので、まず物事をロジカルに考える力が重要です。少し「ディスカッション型」に近いですが、このタイプでも自身の立場をよくわかってからの議論が必要になってくるわけです。
テーマによって、方向性がズレやすいこともあるでしょう。チーム全員で話の内容が目指すゴールから離さないように、違和感を覚えたら共有し、方向修正を細かにしておけば、最終的に納得のいく結論を出せると思います。