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効率重視の語彙強化

効率的に語彙を増やしていく学習法を紹介します。

効率重視の語彙強化

単語は分解できる

今月は英検1次が予定されており、追い込みをかけている方も多くいらっしゃるでしょう。英語でも日本語でも、語彙をより多く持っていれば、インプット・アウトプットともに処理がしやすく、表現が豊かになるというメリットがあります。英語はその独特の成り立ちから、単語数が多い言語と言われていて、特に形容詞の豊富さについては他の言語の比ではありません。そのため、効率的により多くの単語を学習するスキルが求められます。

「unbelievable」という単語はこれまでに見たことがあるでしょう。日本語では「信じられない」という意味ですが、実はこの単語は、3の要素から構成されています。「~ではない」という否定の意味の「un」、「信じる」の「believe」、そして「~できる」という能力を示す「able」です。このように単語を分解し、それぞれの構成要素を理解できれば、初見の語でも意味を推測することは可能になります。闇雲に単語帳と向きあうのではなく、効率重視の学習法を目指しましょう。

接頭辞を増やす

「unbelievable」の「un」は単語の頭について「~ではない」という意味にする接頭辞です。単語の頭にくるので接頭辞と呼ばれます。「~ではない」という意味にする接頭辞には他に「dis」「in/im/il」「non」などがあります。次に来る構成要素でどの接頭辞が使われるのか決まりますが、「~ではない」という意味でグループ化して覚えてしまいましょう。初見の語でも、このグループに属する接頭辞から始まっていれば、「~ではない」という否定の意味になることがわかるからです。

接尾辞を覚えて応用する

単語の意味を変える働きがある接頭辞に対し、接尾辞は意味と品詞両方を変えることができます。「unbelievable」の「-able」は「可能」という意味ですが、同時に、これは形容詞で、名詞になるなら「-ability」と別の接尾辞が使われます。英語は文中で、そ

れぞれの品詞が存在できる場所が決まっているため、品詞の知識を強化しておくことで更にインプットの質を高めることが可能になります。例えば形容詞は単独では存在できず、名詞の前についたり、be-動詞の後に来たり、場所は固定されています。接尾辞の知識を増やす事は、初見であっても語の意味が推測できるようになるというメリットのほかに、品詞問題と呼ばれる出題形式、例えばTOEICのPart5での正答率アップにつながります。My sister is  (        ).という問題では、空欄はbe-動詞の後なので形容詞が来る事が考えられます。この時に形容詞の働きをする接尾辞を知っていれば、例えその語の意味がわからずとも選択肢から正解を選ぶことはできるのです。

このようなやり方で正解してもそこに「学び」はないと感じる人もいるかもしれませんが、試験は正解・不正解を知るためだけに受験するものではないのです。こうやって中途半端な知識で正解したと悔しい思いを残した問題は、自宅で意味を調べ、実際に例文を作ってみて、いずれは自分のアウトプットで使えるように単語貯蔵庫にしまっておくのです。試験で勘で正解した問題であっても、その後その問題とどのように付き合うかで、その正解の真価が変わってくるのです。