英語資格・検定・試験English exam
TOEIC Part5を復習に利用しましょう。
Part5は短文穴埋め問題と呼ばれ、空欄に当てはまる4つの語から、正解を選ぶものです。この時、時制や数量、人称といったルールから正解が導き出せる問題と、文の意味から最も適切な語を選ぶ文脈依存型問題が混在しています。同じ語で、異なる形(safe, safety, safely, save)が並ぶ時はルール問題で、似た意味を持つ語が選択肢に登場すれば(advantageous, beneficial, profitable, competitive)文脈依存問題となります。ルール問題は、文中に正解にたどり着くためのヒントが隠されています。”He ( ) to major in Bioengineering when he was only 10 years old.”という文では、”when he was only 10 years old”が既に起こった出来事であるので、空欄に入るのは恐らく過去形であろうと判断できます。この時、majorやBioengineeringといった単語の意味がわからなくても、文の時制を正しく判断することができれば、正解を選ぶことができます。一方、文脈依存型問題では、文の中で、空欄がどんな働きをするのかが把握できなければ正解は選ぶことができません。”She seemed very ( ) when she heard that her son did not pass the test.” 「彼女は息子が試験に合格しなかったと聞いて」( )のように見えた」では、4つの選択肢から悲しそうなイメージを持つ語を選びます。Part5では、両タイプの問題が混在しています。まずルール問題の解答に充分な時間を割き、その上で文脈依存問題のうち解答できる問題があれば時間を充てる、というスタンスを貫きましょう。
Part5用に即効性がある学習法は残念ながら存在しません。書店には多くの参考書が販売されていますが、最終的には英語の文型に慣れ親しみ、半ば感覚的に正解を選び出せるようにならないといけないのです。時制マーカー(yesterday, tomorrow, three days ago)があれば過去形が選択されることは多いでしょうし、数量を表す言葉があれば、名詞は恐らく複数形になることでしょう。こういった英語のルールに敏感になるためには、普段から英語に多く触れる必要があります。幸い、Part5は短文問題であり、話の展開やアイデアの論理的な紡ぎ方まで知る必要はありません。インターネットで英語のニュースを読む、雑誌を読む、小説を読む、とたくさんの英語に触れて、たくさんのパターンを脳内貯蓄する、Part5の学習法は遠回りのようですが、これが最も効果的で効率的です。
英語に触れる時間が長くなってくると、世の中には様々な文型があふれている事に気がつきます。こんな文型を自分でも使ってみたい、そう思ったら、その文をノートに書きとめ、時制を変える、人称を変える、態を変える、などまずは文章の書き換え作業をしてみましょう。続いて、出題者目線に立って、それらの文章を見てみましょう。”I went to the park with my friend”という文で、自分が出題者だったら、どこを空欄にし、どんな選択肢を用意するのかを考えるのです。”I went to the park with my ( )”としたとき、friendと共に選択肢となり、でも不正解となる語には何があるでしょうか。My mother, my father, my teacher、my medicine, my lunch、なかなか不正解を考えることができません。従って、この文でこの箇所を空欄にするのは、出題者の視点で言えば不適切です。では、”I ( ) to the park with my friend.”ではいかがでしょう。gone/going/went/be goingと語幹のgoは同じで、形を変えたものを並べます。ここでは、時制マーカーはないものの、文法的にwentしか正解になりえないことが分かります。このように出題者と同じように考え、問題作成の演習を繰り返すと、どんな点に注目しているのか、何がヒントとなっているのか、に敏感になれます。ぜひ一日一文、こういったアクティビティを続けてみてください。Part5の学習を続けると、英語の精度が上がります。最初は書く作業だけですが、いずれはスピーキングにも功を奏します。精度が高いアウトプットのためにPart5を利用しましょう。